やってるのか?若干不安になる店構えは大物の予感
「肉屋のハムカツは最強。」
そう、筆者は中学の時、塾帰りに毎回1個80円のハムカツを食べていた。以来、その言葉を信じてこれまで生きてきた。
特に根拠はない。
多分、思い出の中で大分色付けされてしまっているのだろう。
その肉屋最強伝説をここ太田でも感じてみたいと太田のイケてる肉屋探しに出てみた。
今回見つけた肉屋があるのは、太田駅北口から歩いて約10分ほど。
東本町十字路を北側に200mほど進んだセブンイレブンの向かいにあるのが、「春山精肉店」だ。
まさかの出直し
以前この店の前を通ったとき、直感的に「ここのハムカツは美味そうだ!」と感じて以来、太田に足を運ぶたびに店がやっているか確認するものの、いつもやっていない。
もう畳んでしまったのか?
と思っていて色々調べてみると、日曜が休み…。
筆者は日曜ばかり来ていたのでただただタイミングダメなだけだったのだ。
そして二度目の出直し
そして出直した平日の午後15時頃、奥に店主らしきおじさんがいる!
いかにもやっている感じは見受けられる!
ヨッシャ!!ノリノリで「こんにちは!」と声をかけると、奥から店主と思われるおじさんが登場。
ということで、営業時間なのだろうけど、なんか納得いくようでいかない理由で再々訪問になるのだった。
時刻は薄暗くなった17:30。
オーダーから揚げるタイプの肉屋らしい。
頼んだのはハムカツとメンチカツ。
待っている間の手書きのメニューを見て驚愕する。
安い!!
ハムカツは60円!
メンチカツは80円!
他ではあり得ない金額。
やっていけるのか??
色々疑問が湧いてきた。
5分ほど待ったところで揚げたてのハムカツとメンチカツを持ってきてくれた。
お会計がてら今回の趣旨を説明し、おじさんから話を聞かせてもらった。
昼間、口数少なく「夕方来て」と一言しか言わなかったおじさんは、夕方会うと物腰柔らかく話やすい。
そしておじさんは話が好きらしい。その後止まらない。
いきなり郊外でよくある後継者問題と大型ショッピングセンター問題のコンボで暗い話になる。
しかし、じゃがいもが高くなっている今時期は、自家製というのは強みだろう。
奥の方で一個一個丁寧に作っているのが見えて、手間は掛かっているに違いない。
肉も長年の目利きで信頼あるところからしか仕入れていないようで、豚肉はオススメのよう。
まさかの赤いハム!
お店を出て、歩きながら食べようと紙の袋を開けて思わず声が出てしまった。
赤いハムのハムカツだった。
これはノスタルジックな代物!
熱々でサクサク!最近の居酒屋にあるハムカツは厚切りが主流だが、この薄いハムカツが最高である。
ハムカツ原理主義者としては、赤い薄切りハムはソース無しでも美味しくいただける。
メンチカツは野菜たっぷりでジューシー
一方メンチの方はどうだろうか?
ぬぬ!これはフワッとしてて、野菜が多め。
おかげでジューシーでもあり、口に入れた感じが軽い。
肉肉しいモノが好きな人には物足りないかもしれないが、これはこれで女性やお年寄りには良いと思う。
素朴な味で、野菜と肉の味がしっかり混ざっている。
どっちもソース無しで十分美味しくいただけた。
揚げたてを提供したいというこだわりも信頼できる。
普段住んでいて、近所でないと中々行きにくいとは思うが、こういった個人店は残していきたい。
味だけでなくて人情も感じられるからコミュニケーションを通して心も豊かになる。
お店情報
店名:春山精肉店
住所:太田市東本町38-27
TEL:0276-22-8321
営業時間:9:40~18:40
定休日:毎週日曜日